こんにちは。
2022年12月8日木曜日に放送されたドラマ「silent」第9話の感想です。
あらすじは書いていません。
心に残った、好きなシーンについて書いています。
感想部分にネタバレが含まれますので、まだ視聴されていない方は読む読まないの選択をお願いいたします。
もしよろしければなのですが、スピッツの「テクテク」を聴きながら読んでいただけると嬉しいです。
「テクテク」は「春の歌」と両A面シングルとして発売されたのですが、「春の歌」より知名度は低いのかな。
「テクテク」は大切な人と別れた後も自分の道をてくてくと歩いて行くという別れの曲だと思っています。
「silent」第9話は想(目黒蓮さん)の家族の再生が描かれていたのでこの曲とは合わないかもしれませんが、勝股秀之さんの手掛けたアニメーションが大切な人を見守るストーリーで、親が子を思う気持ちにも少しだけ似ているかなと思い選びました。ちょっと無理矢理だけど。
アニメーションのストーリーがとてもすばらしいので、もしよかったら見てみてください。年を取って涙腺崩壊しているので何度見ても泣く…。
ドラマ「silent」第9話 心に残った、好きなシーン
「silent」第9話は、8年前に想が紬(川口春奈さん)と別れた公園のシーンから始まりました。
親目線で律子(篠原涼子さん)目線で見ることが多かった第9話。
想の家族の再生と紬と想のなんともかわいいわちゃわちゃなどが描かれていました。
また、新生児スクリーニング検査のシーンや想の甥の名前について、いろいろな意見を目にしました。
へらへら生きている聴者である私がこの問題について書いていいものかとも考えましたが、自分の感じた違和感などについては正直に書こうと思います。
誰かを傷つけようという意図はありませんが、もしかしたら読んでくださった方を不快にさせてしまう内容になっているかもしれません。
読む読まないの選択をお願いいたします。
家族にぶつける想の苦しみ
実家での想の苦しみ。CDを聴こうとしても聴こえない。
想が泣きながら律子に言うセリフがつらかった。
こっちが壊れたかな(耳を触って)
さっきからずっとしゃべってるつもりなんだけど声出てないよね
なんか言ってよ
セリフ引用:「silent」第9話
何も言えずに泣く律子。
利重剛さん演じる想の父親・隆司が泣いている律子と萌(桜田ひよりさん)を華(石川恋さん)に頼み、想に静かに寄り添う。
ここのシーンがすごく印象に残っていて。
こういう時って、泣いている人と一緒に泣くことも慰めになるんだけど、一緒に感情的になると想はもっと自分を傷つけることを言ってしまうかもしれなくて。
冷静に静かに寄り添うことも大切だなと思いました。
新生児スクリーニング検査のシーンと聞こえる兄弟姉妹・SODAついて
想の姉・華が妊娠。華は子供に想の病気「若年発症型両側性感音難聴」が遺伝するのではないかと不安に思う。
若年発症型両側性感音難聴(指定難病304) – 難病情報センター
そして初めて見た時に違和感があった、華の子供の耳の聞こえを検査する新生児スクリーニング検査の結果を知るシーン。
子供の耳が聞こえることを知って喜び泣く華。
「初めて見た時に違和感があった」と書きましたが、何回かこのシーンを見て、今は違う考えを持っています。
私自身は出産後、我が子が無事に生まれてきてくれただけでありがたく、障がいがあろうがなかろうが必死に育てるぞと思ったから華の嬉し涙に違和感があったのですが、これは私が結局「何も知らない」からで。
第9話の感想を書くにあたり、聞こえないきょうだい(兄弟姉妹)を持つきょうだい・SODAについて調べました。
華や萌は想のきょうだいなんだから、想の病気や苦しみを理解して寄り添うのが当たり前だろうという考えは身勝手なものかもしれない。
華は想や律子が苦しんでいるのを身近で見ていて。我が子が苦しむのを少しでも避けたいと思うのは親として当たり前のことだと思う。
さらに遺伝性の病気であることから、華は「自分のせい」で我が子が辛い思いをするかもしれなくて。
華の苦しみや不安を考えると、検査結果に涙を流すのも理解できるように思いました。
「silent」は主人公の紬と想以外の登場人物のことも丁寧に描いていて、それぞれ自分の価値観を持って生きている。
ドラマの中とはいえ、きれいごとだけでは済ませられない、いろいろな考えや価値観を持った人物を描いていることがこのドラマの魅力だと思うし、だからこんなに感情移入して見ているんだと思います。
そして、華とは違う考えや価値観を持っている、想の妹・萌。
萌はきっと我が子が耳が聞こえるか聞こえないかに苦悩しすぎることはないような気がします。
きっとしっかりと我が子の病気を受けとめて、我が子に寄り添える気がする。なんとなくですが、そんな風に思います。
想の甥、華の子供の名前が優生(ゆうき)だということについて思ったこと
ドラマを視聴後、違和感を持った新生児スクリーニング検査のシーンについてTwitterで「silent」「新生児スクリーニング検査」と検索をしました。
そこで知ったのが、想の甥の名前・ゆうきの漢字が「優生」だったこと。
「優生(ゆうき)」の漢字は優生学(優生思想)や旧優生保護法(優生保護法)を連想させるものだと感じました。
ナチス・ドイツの政策や旧優生保護法下の強制不妊手術に対する裁判のニュース、神奈川県相模原市で起こった殺傷事件などで少し知っている程度の私でも。
検査の結果で喜ぶ華が子供につけた名前が「優生」というのは、やっぱり違和感を感じます。想の失聴の原因が遺伝性のものなのでなおさら。
助産師の経験のある脚本家の生方美久さんには何か意図があるのかもしれません。
湊斗がコンポタを用意していたわけや想が声を出さない理由など、今までも視聴者が疑問に思ったことがその後のエピソードで描かれてきたので、このブログを書いている、本日12月22日に放送される最終回で「優生」という名前の理由が語られるのではないかと思っていますし、そうであってほしい。
歌詞カードの良さ
ドラマで想が見ていたアルバム「フェイクファー」の歌詞カードの歌詞は、草野マサムネさんの手書きです。
歌詞カード、良いですよね。
歌詞カードはデザインや紙質にこだわりがあったりするので、手に持って見ているだけで楽しいです。
例えば、スピッツのファーストアルバム「スピッツ」は歌詞を繰り返すところにイラスト(アイコンみたいな)が描かれていてかわいいですし、「三日月ロック」は歌詞に出てくる色に色がついていたり。(「青」という歌詞は青色で印字されていますし、「髑髏」には💀が描かれています)
他にも、歌詞の検索では知ることのできない情報がたくさん。
サブスクも便利ですけど、CDもいい。
パンダを探す湊斗
想と同じ時に湊斗(鈴鹿央士さん)も実家に帰省していて。
湊斗が第5話の中で出てきた、紬が想のCDの歌詞カードに挿んだパンダのイラストがあるメモを探すのですが、見つかった時に「あった」じゃなくて「いた」って言うんですよね。
かわいかった。ただそれだけです…。
親の思い
湊斗と楽しく話している想を見た律子。
家に帰ってきた想に言ったセリフに泣きました。
親だからってなんでも話さなきゃダメってことないし
親だから言いたくないこともあるだろうし
それで、いいんだよ
困った時思い出したら 相談してくれればいいんだよ
でも、心配はする
心配されるの嫌なの知ってるけど!
セリフ引用:「silent」第9話
律子の、親の思いに自分を重ねて泣きました。
私も子供が笑っているのを見るのはすごく嬉しいし、いつも幸せでいてほしいって思っている。
心配なあまりいらん口出しをしちゃうし、見守るのは難しい。
でも、親に言いたくないこともあるだろうし、秘密があって当たり前だとも思っていて。
私は良い親にはなれそうにないので、子供が家で安心して過ごせるような環境だけはつくろうと思います。あとお腹をいっぱいにする。できるのはこれくらいですけど、がんばる。
紬と想のなんともかわいらしいわちゃわちゃ
第9話の前半は辛いシーンがありましたが、後半の紬と想のわちゃわちゃシーンがかわいくてかわいくて、にやにやしながら見ました。
想が湊斗から渡されたパンダメモ。
第8話の最初の方のシーンに紬の家で想の作文を捨てる捨てないのわちゃわちゃがありましたが、今回はもっとわちゃわちゃしていて、この時の川口春奈さんと目黒蓮さんが本当にかわいかった~。
そしてやっと「ずっと」の手話を想が紬に教えるシーンが出てきました。
キービジュアルみたいにねっとりと教える感じじゃなかったですけどね。
そして想に「ずっと」と手話を見せる紬が本当にかわいくて。
想の隣にいる時の紬のかわいさが爆発していました。
こういうシーンを延々と流してもらってもいいんですよ…。
はい。
なんか偉そうに書いてしまっていたらすみません。
このブログを公開した12月22日は「silent」最終回の放送日。
最終回までに第10話の感想を書きたかったけど、無理だな…。
それでは、想が実家で歌詞を見ていたスカーレットでお別れです。(スピッツをブログに載せたいだけ)
赤いPコートの草野マサムネさんのかわいさがすごい。
それでは、また。