※タイトルは夏目俊平さん(西島秀俊さん)に倣ってベートーヴェン「先生」にしました。
こんにちは。
2024年1月14日日曜に放送されたドラマ「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」第1楽章「それが彼の運命」の感想です。
あらすじは書いていませんので、あらすじをお知りになりたい方は公式サイトをご確認ください。
あらすじ|TBSテレビ 日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』
「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」第1楽章「それが彼の運命」感想
ドラマを視聴しながらまず最初に感じたのは、ちょうど1年前に放送された「リバーサルオーケストラ」に設定が似通っているということ。
Twitter(X)とか他の方の感想ブログを読んでみたら、同じように感じた方もたくさんいらっしゃったようです。
ただ、視聴している間にそのことは気にならなくなりました。
指揮者の夏目俊平を西島秀俊さんがとても魅力的に演じていらっしゃったからかな。
指揮台に立った時の人の心をぐっと惹きつけるような存在感のある佇まいとか、笑顔で楽しそうに指揮をするところとか、穏やかな雰囲気なのにアパッシオナートに情熱的に音楽をつくり出していく姿がステキだった。見ているこちらもわくわくしてきて楽しかった。
田中圭さん演じる朝陽の指揮もステキだったけど、夏目俊平の指揮にもまた違った魅力があったと思います。
ちょっと残念だったのは、演奏シーンが短かったこと。
「リバーサルオーケストラ」でも演奏された「運命」は4分以上の演奏シーンがあって、その演奏シーンがこれまた圧巻ですごかった。
※「運命」は35分ほどある曲なのでかなり省略されているんだけど。
「さよならマエストロ」は演奏中に他のエピソードが流れていて、演奏をしている姿を見せるシーンが少なく、物足りなく感じました。もうちょっとじっくり見たい。
他にも感じたことは、雄大で美しい富士山が見られて嬉しいとか、料理が下手なシロさん?と頭の中で別の役柄と混同しちゃったりとか、晴見フィルハーモニーの皆さんが演奏会の時に赤をアクセントにした衣装を着ていて、アパッシオナートでステキだなと思ったりとか、満島真之介さんの登場を待ち遠しく感じたりとか。
響の過去に何があったのか、俊平は娘に何をしてしまったのかを早く知りたい~という気持ちもあるけど、響が父親を拒絶している理由がしょーもないことだったら一気に冷めそうだなと心配する気持ちもちょっとあったり。
最後のフランスに仕事で行ったはずの志帆(石田ゆり子さん)が日本にいたのにはびっくり。しかも古谷さん(玉山鉄二さん)に手料理を振る舞っていたし。
どういう関係だろう~。不倫ではないと思うけどわくわくする~。
第2楽章「エンディングオーケストラ、誕生」も楽しみです。
ドラマで使用された曲
ベートーヴェン先生 交響曲第5番「運命」
誰もが知るベートーヴェンの名曲。
Wikipediaにはドラマでも語られた「ダダダダーン」のフレーズについても書かれていました。
俊平とティンパニー奏者・内村菜々(久間田琳加さん)とのベートーヴェン先生の「運命」の解釈などから、「運命」について少しだけれども学ぶことができて楽しかったです。
また、「運命」という楽曲が響(芦田愛菜さん)の過去の記憶と重ねて描かれていて、第1楽章(第1話のこと。公式サイトの表記に合わせました)全体を通して楽曲の「運命」がテーマとなっているように感じました。第1楽章のタイトルは「それが彼の運命」だし、西田敏行さん演じる小村二朗のセリフでも同じようなことを言ってたし。
まだ第1楽章しか見ていないのでわかりませんが、1話ごとに一つの楽曲をモチーフにして描かれたりするのかな。もしそうなら楽しみ。
ドラマで使用された他の曲
私はクラシックに詳しくないので、「運命」以外で扱われた楽曲についてはこちらの方のYouTubeで知りました。
木村厚太郎さんのYouTubeは、「リバーサルオーケストラ」の時からちょこちょこと見て勉強させてもらっていました。ドラマをより深く楽しめる解説が聴けるのでありがたい~。
木村厚太郎さん(YouTubeでは木村カンタービレというお名前で活動されています)のYouTubeでは3曲紹介されていますが、ここではそのうちの2曲について。
ヨハンシュトラウス2世 ポルカ「狩」
ドラマの最初の方で、ウクライナ国立歌劇場管弦楽団が出演した演奏シーンで流れた曲。
上の動画がおもしろくてただ載せたかっただけなんですけれども。
指揮の田中瑞穂さんが早々に指揮棒を置いて銃をばんばか撃っているのがおもしろくて。ばんばん撃っている割にお顔は穏やかでにっこり。たまらん。
俊平が銃をバーンと撃っていたシーンもびっくりしたけど楽しかった。
銃の発砲音も音楽にしてしまうとは。おもしろい!
知らないだけでクラシックもおもしろい名曲がたくさんあるんでしょうね。
アマポーラ
西田敏行さん演じる小村二朗の「うたカフェ二朗」で歌われていた曲。
「アマポーラ」はスペイン出身の作曲家、ホセ・ラカジェの作品。
日本でも淡谷のり子さんや沢田研二さんなど、たくさんの方が歌っているとのことです。
ここでは、淡谷のり子さんバージョンを載せておきます。
前奏が長いですがちゃんと歌もあります。
淡谷のり子さんの美しい歌声にうっとり。
二朗が歌っていた歌詞は誰が日本語に訳したものかがわからず。淡谷のり子さんのでも沢田研二さんのでもなかった。
その歌詞がとてもステキだったので、引用したいと思います。
アマポーラ ひなげしの花
風に揺れて微笑む
アマポーラ アマポーラ
若き日の思い出
アマポーラ アマポーラ
若き日の思い出
歌詞引用:「さよならマエストロ」TVer配信の字幕より
西田敏行さんの歌声ものびやかですばらしかった。ここのシーンは好き過ぎて何度も繰り返し見ました。
うたカフェ二朗でみんなで歌うシーンがまたあると嬉しいな。
心に残る美しいセリフ
今回、心に響くセリフもたくさんありました。
その中でも特にぐっときたセリフを二つだけ。
取り返しのつかないことを取り返しにきた
二朗が俊平に言ったセリフ。
この言葉通り、きっと俊平と響の関係は修復すると思うし、その後のアパッシオナートな演奏が今からとても楽しみです。
僕は信じてるんです。音楽は人の心を救うことができる
晴見フィルハーモニーの定期演奏会の舞台袖で俊平が言ったセリフ。
大した人生を送ってはいないけど、私も音楽にはたくさん救われています。
音楽を通して父と娘の再生がどんな風に描かれるのか。楽しみです。
終わりに
「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」第1楽章は、25分拡大だったのを感じさせないくらい楽しく視聴することができました。
第2楽章「エンディングオーケストラ、誕生」は15分拡大スペシャル。
予告の最後、響の「うまいんかい」にガッツポーズをする西島秀俊さんのかわいさったら。
第2楽章も楽しみです。
それでは、また。